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仮想ボリビア 2010/02/19 ブエノスアイレス→フフイ,アルゼンチン by Masa

仮想オランダ、カメルーン、デンマークではなく仮想ボリビア。
本日僕らはひょんなことからボリビアにいざなわれました。

久しぶりの長距離バスでブエノスアイレスから北上します。
目的地のサン・サルバドール・デ・フフイはフフイ州の州都。
予定では22時間の長旅です。

先日チケット購入時にフフイまで行くバス会社の候補の中から、手ごろな時間に出発(朝9時過ぎ)&安い、という
ごく普通の条件で選んだ会社はALTE. BROWNという会社。

しかし、旅を通して僕らはどうにもバス運には恵まれてないらしい。
南米のバス会社というのは他社よりも少しでも安いと確実にランクは下がるようで、
このBROWN社は痛恨のボリビア産。
知らなかった…。


オススメしません

アルゼンチンの快適長距離バスを想定していた僕はショックを隠しきれません。
こんなとき独り言でブツブツ延々と文句を言って解消する僕に対して、
ある程度は我慢して自分で消化するMeg。(「ある程度」を超えると大変なことになります)

通常の社会生活では誰にも聞かれることなく穏便に消えていく文句も、
2人旅の距離間では嫌でも聞こえてしまいます。
いろんなお決まりの手順を踏んだあげく、最終的に2人とも必要以上に不機嫌になるという悪循環。
よくないですねぇ。

このバス、ボリビアまで直通のようで乗客は9割ボリビア人らしき人々。
ボリビアの都市ラパスは首絞め強盗を始め犯罪のメッカ。
カメラを盗られた、バッグをナイフで切り裂かれた、はもちろん
1日2回ビール瓶で殴られた、
泥棒市(盗難品が出品されパタゴニア製品が100円とかで入手可能。もちろん危険)に10人でまとまって行ったら、
20人に取り囲まれて現金盗られただの、近年噂話に事欠かない犯罪都市。
そんな事前情報を得た僕は、ボリビアという単語だけで無意識に警戒してしまう。
まだアルゼンチン気分を満喫したかったのに。。。


当然のようにヒビ割れた窓ガラス

これから向かうボリビアはとても標高が高く3000、4000メートルは当たり前。
富士山すら5合目までしか知らない僕らは高山病を軽減するため、
国境手前のフフイ(標高約1200メートル)から徐々に高度を上げてくつもりなのですが、
ボリビア人にとっては関係ないようです。
おじいちゃん、おばちゃん、小さな子どもまで俄然、出稼ぎ先(たぶん)のブエノスアイレスから
ボリビアの我が家(たぶん)に帰る気満々。
ボリビア人ってよく見ると日本人に似てるよね、とか、顔が濃いから安全だよね、とか、
わけのわからない己暗示に専念したかったのですが席がマズかった。

その席は2階の先頭。
見晴らし最高!
数日前に予約した時点で先頭が空いていたので、せっかくだし風景を楽しもうということで先頭にしましたが、
今回はこれも裏目に。

いかんせん恐ろしく暑い…。
カーテンもない見晴らしのよい大型窓は日光を全力でスルーしてくれます。
そしてこのボリビアバス、冷房の効きが最高に悪い。
穴が空いただけの通気口から申し訳ない程度にヒョロヒョロと流れる空気。
最前列は蒸し風呂と化します。
後ろは採光面積の関係で多少マシ。


暑いよぉ

バスは15分遅れの出発後、1時間走った頃、地方のターミナルに着きました。
通常は追加の乗客を乗せて再出発なのですが、なぜか乗客全員入れ替え。
運転手にスペイン語でまくし立てられますがサッパリわかりません。
まさか目的地に到着する前にバスを降ろされるとは。

ボロバスと暑さ、そして眠りを妨害されたMeg大明神はここで遂にキレました。
「スペイン語で言われてもわかんないよっ!!!」、と日本語で。
よっぽど憤慨のようです。

結局、15分程次のバスを待ち、再乗車。
お、内装も少しキレイになったし、窓にカーテンもあるし、窓は当然のようにヒビ入ってるけど、
さっきのバスより多少マシ、と思った瞬間、隣でMegがつぶやいています。

「リクライニング壊れてる…」

なんとリクライニングのレバーがキレイに壊れてます。
夜行バスでシートが傾かないのは致命傷です。
運転手に文句を言っても軽く流されてお終い。
もうここはアルゼンチンではなくボリビアだ、と観念することにしました。
40アルゼンチンペソ(1000円)くらい多く払って別の会社のバスにしようと心に決めた日なのでした。

とはいえ、やはり眺めは最高。
北部に到達するまで全く高低差のない平原が延々と続きます。
延々と一直線の道。
広がる青空。
時折、大量の羊、馬、そして牛の群れが草原を闊歩しています。
食料自給率の高さは伊達ではありません。


眺めは最高

謎の、路上での3時間修理を挟みますが、ここはボリビアと腹をくくった僕らはまるで動じず。

夜には天気は大荒れですが、美しいイリュージョンショーのようでした。
灰色の闇空に稲妻が次々と光ります。
あまりの激しさに一瞬日中かと思う程の明るさに。
しかも何度も何度も。
これまでの人生で見た稲光より遥かに多くを見た気がします。
ランダムな軌跡を描く稲妻は当たったらシャレにならないけど、遠くから眺める分にはとても美しいもの。

やっぱり南米の自然はスケールが桁違い。
スゲエ〜と2人で見とれていました。

景色以外の最前列の特権は、足が全部伸ばせる♪
長距離移動ではこれは相当デカイ。
ダイナミックな自然を映画館で見ているような感覚が味わえます。
空調はダメだけどね。

2010/02/17 魅惑のカピバラさん Prev   Next   2010/02/21 緑色の我輩
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