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消えない流れ星 2010/03/13 プーノ,ペルー by Masa


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ボリビア側に続き、ペルー側でもチチカカ湖1泊2日のツアーに出発です。

朝8時ホテルからピックアップ、ボートに乗ってウロス島、
3時間ボートに乗ってアマンタニ島へ行き、民家で1泊。
翌日、タキーレ島へ行き、プーノへ帰還、という流れ。

ツアー料金は滞在先のマンコカパックインで1人60ソル。(約2000円)
日本語が通じるベストウェイツアーで55ソルでしたが、
荷物も預かってくれるしスタッフも親切なのでホテルで申し込みました。
旅も終盤でやや金遣いが荒くなってます。

さて、チチカカ湖。
約100キロ×120キロのウユニ塩湖より巨大な約100キロ×140キロとのこと。
標高3800メートルの場所にとんでもなくデカイ水溜りがあります。


ツアー出発

静かなに水を湛えるチチカカ湖

ツアーメンバーは15人ほど。
謎なのは英語ツアーなのにほとんどの参加者がスペイン語ペラペラなとこ。
アメリカ、フランス、オランダ、韓国、アルメニアetcと誰もスペイン語圏ではありません。
中でも平均年齢19歳のプリンストン大学ご一行様は、
世界トップの大学らしく優秀さに満ち溢れていました。
Meg曰く、「服装がちょっとね…。」
嫁は都会の子どもに厳しいようです。
大半のメンバーがスペイン語がわかると理解した地元ガイドはスペイン語説明3分の後、英語説明30秒。
絶対に英語の情報量足りてません。

鈍行ボートはプーノを出発して30分程で最初の島、ウロス島に到着。
このウロス島、実は浮島でトトラという植物を積み重ねただけ。
ウロス族が他民族の侵攻から身を守るために浮島生活をはじめたと言われています。
小さな島を想像していたのですが、結構大きい。
中心の島の周りに多数の小島が点在していて、観光客は各コミュニティに送り込まれて説明をうけます。

島の感触は、ワラをしきつめたベッドのイメージ。
ザクザクとトトラの上を歩きます。
たくさん歩いた箇所は踏みならされて歩きやすい。
あまり歩いてない端っこは膝を上げてあるかないとトトラが刺さって大変です。


島の作り方と生活の説明

トトラは食用にも

ウロス島では島の土台だけでなく、住居にもトトラを使用しています。
なのでよっこいしょと簡単に持ち上がる。

本当に生活しているのか?と多くの旅人から疑いの目を向けられますが、
確かにツーリストが説明を受けている小島には生活感がありません。
あるのは家と土産物屋とクモの巣が張ったカマド。
その他全てはどこいった?


土産物大好き

その後、水や食料が売っているという対岸までトトラで作った船に乗って移動です。
インディヘナ女性同様、プクプクに肥えた少年×3名が漕ぐ船に、各国の民謡を歌う少女。
少女のチップ要求に応え、少年に船代を払います。(1人10ソル)
彼らはあの仕事っぷりで150ソル(5000円弱)をゲット。
ちゃんこ代に消えるのでしょう。
モーターボートは後から追いかけてきます。
ボートで待機という選択肢はありませんでした。


チチカカ湖一のドル箱路線

その後、3時間かけて宿泊先のアマンタニ島へ。
しばらくするとチチカカ湖ど真ん中でエンジンが煙を吹き始めました。
南米恒例の故障です。
もしや、チチカカ湖畔爆破事件!?と不安になり、爆発した場合どうしようかと頭の中でいろいろとシミュレーション。
結論は、荷物は犠牲にして救命胴衣つかんで湖にダイブしよう、という在り来たりのイメージ。

モクモクと煙を上げるエンジンにチチカカ湖の神聖な水を注ぎ込み続ける運転手。
熱々の鉄板に水をたらしたときのようなジュージューという音がしばらく続いた後、煙は収まりました。
自分の乗り物は自分が直す!という信念が南米にはあります。
おかげでチチカカ湖ダイブは無事回避されました。
というか、事前にちゃんと点検しておいてね。


懸命に修理するスタッフ

ボリビアにはなかった救命胴衣

乗客全員爆睡することしばらく。
無事、宿泊先のアマンタニ島に到着です。
島には大型の宿泊施設がないため、民家に宿泊させていただきます。
3〜4人ずつおばちゃんについていきます。
僕らがいっしょになったのは美しい西洋人のお姉さん。
お姉さんはこの旅初のアルメニア出身者。
アルメニアってどこ?と地図を見るとトルコの右隣でした。
同じくらいの年齢かなぁ、と思いきや、痛恨の20歳。
恐るべき成長速度。

港からおばちゃんの家までは徒歩15分程。
アマンタニ島は港から結構な急勾配。
しかもここは標高3800メートル。
ひょいひょいと進むおばちゃん以外を追いかける僕ら3人はゼーゼー息を切らします。
心肺機能最強のおばあちゃんです。

車もバスも電車もないこの島は自然の音しかありません。
うーん、美しい。


美しいアマンタニ島

このツアーで提供される食事は野菜オンリー。(チーズはあった。)
反捕鯨のみなさんはお金稼ぎなどせずに、この島で自給自足すれば幸せになれます。

早朝出発でお腹ペコペコの僕ら。
待望の昼食はキヌア入り野菜スープ、地元特産チーズを両面コンガリ焼いたもの、
付け合せのトマト、キュウリ、ジャガイモ、ととてもヘルシー。
かなり空腹が満たされました。


中央広場 中央はマンコカパック像

昼食後中央広場に集合したツアーご一行は、
4123メートル(ガイドから何度も聞かされて覚えた)の神聖な山を登山です。
ツアーメイト全員でゼーゼー言いながら50分程かけて上りきります。
途中から姿の見えなくなったフランス在住の66歳のおばちゃまは、
島に2頭しかいないという馬の背中に乗って悠々と再登場しました。
おばちゃんいくら払ったの??


4123メートルは遥か彼方

島のテッペンから見る景色、そして夕暮れはとても美しい。


眺めがキレイ

夕日もキレイ

夕食後は歓迎パーティに出席です。
女性陣はキレイな民族衣装に着替えます。
一方の男性は模様付きのポンチョとかわいらしい帽子。
どこの世界も服装は女性が主役のようです。


着替え中

両手に花

10畳ほどの薄暗い部屋に集合する観光客。
地元楽器を演奏する少年達のリズムにのってみんなで踊ります。
決まりごとがあるわけではなく、地元のおじさんが無茶苦茶盛り上げて、それに観光客が追従するアドリブパーティ。
それなりに楽しい。
西洋人観光客はこういう舞台をエンジョイするのが得意。
楽しんだ者勝ちなので楽しむ。
適度に盛り上がったところで帰宅です。


盛り上がるパーティ

この歓迎パーティで多額のチップを請求された、というネット情報を見て警戒していたのですが、
結局なにも要求されませんでした。よかったよかった。

外は真っ暗闇。
街灯もなく、懐中電灯を照らしながら宿泊先まで帰ります。
夜空がまた美しいこと美しいこと。
先日、太陽の島で見たような満天の星空が広がります。(僕らのカメラ技術では撮れません)

時折煌めく流れ星。
次はどこだと夜空を覗き込んでいたそのとき、一定速度でスーッと動く発光体を見つけました。
反射的に光速で3度お願い事。
「お金、お金、お金、ポルファボール」
お、言えた(嬉)と思ったもののなんかおかしい。
なんと、しばらく消えない。
そこで気づきました。
生まれて初めて人工衛星を見たと。

部屋に戻った僕ら3人は、光源がロウソク一本の部屋で特にやることもなく就寝。
たくさん歩いて疲れたのでグッスリです。
まさにプチうるるん滞在記。
もちろんシャワーはありません。

とても貴重な経験だけど1泊で十分だという僕ら。
インカ帝国発祥の地チチカカ湖に浮かぶアマンタニ島の人々に惹きつけられる旅行者達。
逆に島の人たちは僕ら観光客のことをどう思っているのでしょう?
酔狂な旅行者か、お金の供給者か、はたまた。

昔ながらの生活を維持するわずか4000人(ガイドに何度も言われて覚えた)の人々はこれからも
聖なる湖で煌めき続けて欲しいものです。

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